今まで何度かチャンスがありながら観れずじまいだったのが、
今年は近所の西原マリンパークで開催(!)という情報を2〜3ヶ月ぐらい前からチェックしていて、ようやく観ることができた。
※これ以外にエイサーや太鼓(?)のグループの出演有
川満しぇんしぇーや信ちゃん(津波信一)はMCゲストだったので、歌を聴かせてくれたのは実質7アーティスト(グループ)。
大城クラウディアがちょうど終わったところで(16:45頃)遅れて会場入りしてその後のアーティストを見たが、琉球チムドン楽団は思いのほか実力派パフォーマンスを見せてくれたり、期待のやなわらばーもキレイな歌声にキャッチーなメロディをのせて心地良かった。そしてこのイベントの主宰者BEGINのカラーで行けば、その後も穏やかに癒され、なごやかに楽しめ、盛り上がり方もカチャーシー的に、となんとなく想像していたのだが…、
この後に登場する1人の男の存在によって、そのイメージはことごとく打ち崩された(!)
実際、その男がいなければ、それほど予想は外れてなかったと思うのだが。
その男の名はエンケンこと遠藤賢司。
この人に関してはここ数年の中で、桜坂劇場でのライブスケジュールの中でその名をみつけ、伝説のミュージシャン的扱いで宣伝されていたの見て、なんとなく聞いたことある名前ぐらいの認識で、生きているのに"伝説"だから相当コアなファンがいる人なんだろうな、ぐらいに思っていた。
桜坂劇場といえば県内で一目置かれるサブカルチャー発信映画館&ライブ会場で、東京で言えば下北沢にありそうな劇場で、併設のカフェや本屋は梅田LOFT内の店のような雰囲気で個人的にも好きな場所。
そんなところでライブする人だから、まぁ相当な変わり者だろうぐらいに思っていたら…
たしかにハンバな変わり者じゃなかった。
もしかしたら、ここまでブっ飛んでいいんだろうかと観る者を心配の渦に巻き込んだかもしれない(別の言い方ではドン引き状態になりそうな)そのパフォーマンスは、圧倒的なパワーで迫ってきた。
1曲目「不滅の男」はどうやら定番中の定番曲らしい。最初から最後まで全力疾走でアコースティックギターをかき鳴らし、叫び続けているかのような歌いっぷりだった。
こうなってくると、観ている方は「好みじゃない」とか「音楽性がどうのこうの」なんて関係なく、ただただ呆気にとられるというか、あまりのパワーに凝視し続けてしまうような驚愕のパフォーマンスだった。
曲の合間のMCで「今年デビュー40周年」(!!)、「こんなに大勢の前でやるのは『中津川フォークジャンボリー』以来だ!」とか、「エノケンではなくエンケンだ」とか、「紅白に出たい。言い続けていればいつか出られる」とかいろんなことを言って、最後の曲「夢を叫べ」でも叫びつづけて(歌いつづけて、というよりこちらの表現が適切だ)、曲が終わると歌舞伎でやるようなポーズをとりながら岡本太郎ばりに意味不明なコトバを発しながらステージを降りたかと思うと、ロープで仕切られた会場中の通路を走り出し、出るタイミングを見計らっていた“つなぎMC”の信ちゃんも区長キャラで「ピンポンパンポン〜♪こうみんくゎんからお知らせします」と平静を装いつつ登場したものの、「エンケンさんスゴイですね。与那原警察につかまるよ」とギャグにしていたぐらい…
とにかくスゴかった。
後で進行役のきゃんひとみが「あの人61歳ですからね」と言ったときには会場中がどよめいていた。(そりゃそうだ)
"うた"の存在そのものに感謝し、こうしてみんなで歌える今が平和であることを祝おう。
という趣旨に、他のアーティストでは表現し得ない世界で表現したエンケン。
この後のさだまさしも「あのエンケンのパワフルさにはかなわないので、年だけそれを上回る人を連れてきた」とか、「エンケンにペースを乱されてしまった」と言わしめるほどエキサイトしてギターをかき鳴らしてみたりとか(もちろん、エンケンほどの激しさではない)
最初に言ったようにもしエンケンがいなかったら、ある程度想定の範囲内の盛り上がりで終始したこのイベントも、この人がいたからこそ相当にエキサイティングなイベントに感じられたのは、きっと自分だけではなかったと思う。
家族連れはどう思ったかな?とか、自分も家族で来てたらどうしてたかな?とも思ったが、ファミリーエリアからはアーティストは米粒大で見えるか見えないかぐらいだから、ステージでは激しい人が演奏してるなぁぐらいで観れたような気がする。ただ、ステージ間近で何の予備知識も持たずに観るとショックを禁じ得ないだろうね(まずまちがいなく)
そんなこんなでさだまさしの客のノセ方、MCの見事さ、面白さは評判通りで相当楽しかったし、自身が20年つづけてきた長崎での無料野外ライブイベントの経験から発するメッセージにはかなり重みがあった。
その後トリを務めたホストのBEGINも「涙そうそう」では、さだまさしのバイオリンと共演するなどスペシャルなセッションもあり、最高に盛り上がったのは言うまでもない。
…というか、エンケンというアーティストがいたことで、このイベントが一段とおもしろくなったのは紛れもない事実だろう。
午後9時前には終了。翌日(今日)のタイムス記事では、来場者5万人(主催者発表)とでていた。かつて西原町内でこれだけの人が一度に会するイベントはあっただろうか?
そこらじゅう人、人、人で大にぎわいだった。
駐車場も1,000台分のスペースがあったらしいが、さすがに帰る時には周辺は大渋滞だった。
自分はその渋滞を横目に歩いて帰ってちょうど30分。余韻にひたりながら高揚した気持ちを静め、エクササイズもできた時間として満足しつつ帰宅。(ただし、帰宅後は倒れるように爆睡)
来年も西原で行うのはカンタンではないかもしれないが、ぜひ実現してほしい。自分も微力ながら協力できることがあればしたいと思う。
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うたの日カーニバル2008|WOWOW ONLINE
西原町で「うたの日」 BEGIN、町長に報告 - 琉球新報
うたの日カーニバル 2008 沖縄観光情報 Webサイト:真南風プラス
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