2008年10月5日日曜日
現代版組踊『翔べ!尚巴志』@那覇市民会館

待ちに待った『翔べ!尚巴志(とべしょうはし)を観てきた。

主役・尚巴志役のKくんの堂々とした演技、聞いていて気持ちよくなるぐらいに滑舌のよいセリフ回しはさすが主演だと納得。
今後はさらなる風格が備わるだろうことを思うと、これから先が本当に楽しみだ。

ひそかに注目していた本部平原(もとぶたいはら)役のMくんの覇気のある声や存在感は、舞台の上では年齢なんて関係ないことをつくづく感じさせた。

タイムスの記事でろっ骨を骨折したと出ていたのを見て、本番は?(阿麻和利の)ハワイ公演は大丈夫?(!)と気が気でなかったが、そんなことは微塵も感じさせない迫力ある演技は感動ものだった。

そして、今回の舞台のある意味目玉!

地謡(じかた、じーうてー)の太陽風オーケストラ&東浜夏希さんは圧巻だった。ひとたび音が聞こえてくると会場は重厚な音世界に包まれた。

注目の歌姫・東浜夏希さんの歌声は決して期待を裏切ることなく、伸びやかに美しく響く歌声でこの舞台を大いに盛り上げた。いつ聞いても抜群の安定感で、ここまで安心できる歌声があるだろうかと思うほどだ。

ほかにも、あまみ役のTさんは『燃ゆる首里城』主演の魅力溢れる熱演に勝るとも劣らない存在感で、尚巴志(Kくん)とのかけあいで啖呵を切る場面(?)などは、プロフェッショナルに迫る気迫がこもっていた。

護佐丸、攀安知(はんあんち)の息詰まる北山征伐の攻防も見ごたえがあった。

そしてその他の役者たち、アンサンブル(?)メンバーの演技や踊りにも胸を打たれ、心和ませるものがあり、選ばれたメンバーがそれぞれの役を演じきろうとする思いが伝わってきた。

できることならぜひまた観てみたい。

初めて琉球を統一した人物を描く、というかつてないスケールにさすがの平田さんも苦労したはずで、今回描ききれなかったような課題も再演を経てきっと熟成されていくことだろう。

今回、衣装がまた美しく見ごたえがあり素晴らしかった。
その豪華さが(お金がかかりすぎて)再演の障壁にならないかと心配したくなるほどだ。
衣装担当スタッフや協力する父母たちの働きの結晶だろう。

── そしてエンディング。

きっと過去最大級の規模だったにちがいない
「ダイナミック琉球」で最高潮に達し、
スタッフ、関係者、そして沖縄全域から集まった子供達の力、
思いを結集した舞台であることが、全身に伝わってくるダンスと歌だった

心から、感動をありがとう!!


現代版組踊『翔べ!尚巴志』完全レポート:ryuQ 特集ページ :「てぃーだブログ」

若さ輝く 現代版組踊「尚巴志」上演 - 琉球新報
英雄物語 若さ体当たり「翔べ!尚巴志」中高生ら熱演 - 沖縄タイムス

[大弦小弦] 2008年10月4日コラム - 沖縄タイムス




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